20世紀最高の一局

20世紀最高の一局

今日はNHKのドキュメントで出てきた名局を紹介します。白はドナルド・バーン、元全米チャンピオンらしいですが、実はよく知りません…。黒はロバート・ジェームス・フィッシャー、あの有名なボビーフィッシャーです。

この対局は1956年にニューヨークで行われました。私もまだ生まれていません。フィッシャーが13歳の時にバーンを破った一局で、Game of century、世紀の一局としてチェスプレイヤーの記憶に刻まれた試合です。

まあ自分は、チェスして30年くらいになりますが、ドキュメンタリーで初めて見たんですけどね(苦笑)

1. Nf3 Nf6 2. c4 g6 3. Nc3 Bg7 4. d4 O-O 5. Bf4 d5 6. Qb3 dxc4 7. Qxc4 c6 8. e4 Nbd7

8手目までで手順前後して、Gruenfeld Defenseという定跡に落ち着きました。

9. Rd1 Nb6 10. Qc5 Bg4 11. Bg5?! Na4!

 

Bg5のところでは、Be2として、キャスリングを急ぐのが良かったようです。Na4が好手で、一見タダですが、e4の守りを外すと、Nxe4でg5のビショップを守れなくなります。

 

 

 


12. Qa3 Nxc3 13. bxc3 Nxe4 14. Bxe7 Qb6 15. Bc4 Nxc3 16. Bc5 Rfe8+ 17. Kf1 Be6!!

 

これが観客全員を驚かせたという手ですね。クイーンを放置して、白マスビショップをぶつけます。

Komodoに解析をかけても、やはりBe6が最善手と出ますね…

ただ、そのあと白はクイーンを取らずに、Qxc3とするのが良かったようです。まあ、ここまで指したら取るんですが、大きく形勢を損ねました。

 

18. Bxb6 Bxc4+ 19. Kg1 Ne2+ 20. Kf1 Nxd4+

 

キングがチェックにさらされて、右往左往しています。こういうタクティクスの流れを、windmill(風車)というらしいです。

 

 

 

 

21. Kg1 Ne2+ 22. Kf1 Nc3+ 23. Kg1 axb6 24. Qb4 Ra4 25. Qxb6 Nxd1 26. h3 Rxa2 27. Kh2 Nxf2 28. Re1 Rxe1 29. Qd8+ Bf8 30. Nxe1 Bd5 31. Nf3 Ne4 32. Qb8 b5 33. h4 h5 34. Ne5 Kg7 35. Kg1 Bc5+ 36. Kf1 Ng3+ 37. Ke1 Bb4+ 38. Kd1 Bb3+ 39.Kc1 Ne2+ 40. Kb1 Nc3+ 41. Kc1 Rc2# 0-1

最後はポーン以外のすべてのピースがキングを追い詰めて終了。60年くらい前の試合ですから、やはり現在のトップたちの試合と比べると、タクティクス重視なんでしょうか。ちょっと雰囲気が違いますよね。コンピュータがまだ解析に使われていない時代ですので、それも当然かもしれません。

派手で面白い試合でした。こういう手を指してみたいですね。

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