3/2～3の2日間行われたTokyo Chess Championship 2024に参加してきました。

総勢79人で全日本選手権のシード権選考も兼ねた大会が行われました。6Rという制約があるため、今回はJCFのメジャー大会では初めて、加速スイス式でペアリングが行われました。加速スイス式とは参加者を上位グループと下位グループに2分し、最初は上位同士、下位同士で当てることで、入賞者を絞りやすくする、というものですが、さてはて…。

まず結果から…。

優勝は最後のラウンド、CM Tu選手との頂上決戦を制したFM Yamada選手でした！5.5ポイントで負けなし。最近、海外の大会でも活躍して脂がのっている感がありますね。お見事でした。その下の5ポイントには6人が並びましたが、タイブレークで、準優勝がCM Tu選手、3位にFM Aoshima選手ということになりました。今回の大会は最初から混戦模様で、入賞の行方がわかりませんでしたが、最後はオリンピアード代表、タイトルホルダー達が3位までを占めるという、さすがという結果になりました。

閉会式で、真鍋会長が質問されていたので、加速スイス式について感じたことを書こうと思いますが、私はこの結果を見るとあまり必要ないかなあ、という気持ちです。このシステムは、それぞれの選手がレイティングの通りの実力であるという前提があると思うのですけど、皆さんご存じの通り、あまりレイティングが当てにならない状況でもありまして、レート下位の人でも、最初から上位とやりたいという骨のある人もいそうな気がします。でも、やはりこの人数だとラウンド数が少なく、ちょっと難しいなあと感じました。3連休で大会ができるといいんですけどね。

今回私は4勝1敗1分けの4.5ポイントでした。最近大会であまりいい結果が出せず、最終局負けちゃう病だったのですが、今回は頑張って勝てたのが良かったです。レイティングもすごく久しぶりにちょっとだけ上がりそうです。大会最後まで争った最終局を書こうと思います。

□Matsumoto,Yoshitaro (1984)
■Higashishiba,Teruomi (1913)
Tokyo Chess Championship 2024 (6.7), 03.03.2024

1.e3 e5  2.b3 Nc6  3.Bb2 Nf6  4.Bb5 Bd6  5.Na3 e4  6.Nc4 Be7  7.f3 exf3?[ニムゾラーセンオープニングです。白の展開を助けてしまう手で、O-OかNb8等があるようです。]
8.Nxf3 0-0  9.Bxc6 bxc6  10.0-0 Ba6  11.Nfe5 Qe8  12.Ng4 Nxg4  13.Qxg4 f6  14.Rf2 Bc8  15.Na5 d5  16.Qd4 Bd6  17.Qa4

17. … c5?![これでもイコールですが、17. … Qh5 18. g3 c5の方が良かったと思います。]  18.Qxe8 Rxe8  19.c4 c6?!  20.Rc1 Ba6  21.Nxc6 dxc4  22.bxc4 Rec8?[22. … Bc7 23.Bc3 Re4 24.Na5 Bxa5 25.Bxa5 Rxc4 =]  23.Na5 Rab8  24.Ba3 Re8  25.Rf5 Rbc8  26.Rd5 Bf8  27.Rd7 Re7  28.Rxe7 Bxe7  29.d4 Bd8  30.Nb3 cxd4

31.Nxd4?[31.Nc5! Be7 32.exd4 Kf7 +=一応指せていますが、こうやられると困っていました。]Rxc4  32.Rxc4 Bxc4  33.Bc5 a6  34.a3 Kf7  35.Kf2 Bc7  36.h3 Bd5  37.Nf5 g6  38.Nd4 Ke8  39.g4 Kd7  40.h4 Bd6!?  41.Bb4 Bxb4  42.axb4 Kd6[1個ピース交換して、イコールなんですが、白はe3とb4のポーンが両方孤立している上にナイトの使い方が難しく、チャンスはあると思っていました。]
  43.Ke2 Be4  44.Kd2 Kd5  45.Kc3 h6  46.g5?? fxg5  47.hxg5 h5[当然hxg5とはしません。]  48.Ne2 Bf5  49.Nf4+ Ke4  50.Kd2 Kf3![gポーンも守れませんのでジエンドです。]  51.Ke1 Kxe3  52.Ng2+ Kf3  53.Nh4+ Kg4  54.Ng2 Kxg5  55.Kf2 h4  56.Ne3 Be4  57.Nd1 Kf4  58.Nc3 Bf3  59.Na4 h3 0-1