チェスの基礎的知識

チェスは、白黒二つの陣営に分かれた二人が8x8=64マス上の自分の色の駒を一手ずつ交互に動かし、相手のキングを先にチェック・メイトすることを争うゲームです。 日本には将棋というゲームがあり、こちらはかなり多くの方が知っていると思います。もともとチェスと将棋はルーツが同じと言われていますので、基本的な流れは将棋と一緒ですが、将棋と違う主な点は、 ・取った駒は使えません ・「成り」はありませんが、ポーンは8段目まで進むとキングとポーン以外の好きな駒に昇格(プロモーション)できます ・合意による引き分け(ドロー)があります ・相手が手詰まり(どの駒も動かせない状態)でチェックもかかっていないときは引き分けになります(ステールメイト) 他にも色々特殊ルールがありますが、それは追ってご説明します。

駒の種類と動かし方

チェス盤の初期状態は、以下の通りになっています。 盤のヘリに数字とアルファベットが書いてありますが、これがマス目の位置を表すものになります、例えば、一番左下はa1といった具合で、試合の記録(棋譜)を取る場合、駒の名前とpositionを組合せて記載します(後ほど説明します)  
KING(キング)
キングは、8方向に1マス動けます。将棋の「王将」と全く同じです。この駒がチェック(王手)されていて、かつ動けない状態がチェックメイトと言われ、負けになります。        
Queen(クイーン)
クイーンは8方向に行けるところまで動けます(相手や自分の駒は飛び越えられない、進路上の相手の駒は取れる)。チェスでは最強の駒であり、攻撃の要となります。      
Rook(ルーク)
ルークは縦横4方向に行けるところまで動けます。将棋での「飛車」と同じです。        
Bishop(ビショップ)
ビショップは斜め4方向に行けるところまで動けます。ビショップは各々の陣営に2個ずつありますが、同じ色のマスしかカバーできないので、各々「白マスピショップ」「黒マスビショップ」といった言い方をする場合もあります。      
Knight(ナイト)
ナイトは、変わった動きをする駒で、縦方向に2マス+横方向に1マス、1回で動きます。いわゆる桂馬飛びなのですが、桂馬と違うのは、8方向全部に動けるということで、一応、盤面上全てのマスをカバーできます。      
Pawn(ポーン)
ポーンは、基本的には前に1歩進むということで、将棋でいう「歩」なのですが、変わったところは、最初の一歩だけ、1マスか2マスか、どちらか選択することができます。また、相手の駒を取る時に、ほかの駒と違って、進路上の駒は取れません。斜め前の駒を取れます。 ポーンは一番向こうの段までいくと、クイーン、ルーク、ビショップ、ナイトのどれにでも昇格できます。 チェスは取った駒は使えないため、だんだん盤面上の駒が減っていきます。終盤になると「如何にポーンを昇格させるか」が大事になる場合があります。 あと、アンパッサンという特殊ルールがあります。後ほど説明します。