IVLに参加しました

IVLに参加しました

少し前の話になってしまいますが、IVL(アイヴィー・リーグ)という集まりに参加してきました。今回で3回目となりますが、日本のトップクラスの面々が集い、1日で4〜5試合ほどの快速戦を行うもので、大会と言うよりはトレーニングの意味合いが強いものとなります。

今回は小島先生が午前で上がると言うので、午後の分の試合を私が担当することとなりました。ちなみに自分のレイティングで順番をつけると、下から3番目になります…。今回は羽生善治さんや、青嶋未来さんなども含めて、IM2名、FM3名が参加する(日本においては)超ハイレベルな試合になりました。

結果から申し上げますと1勝2敗で、内容的にもよくなかったのですが、ちょっと面白かった試合がありますので、それを紹介いたします。

Higashishiba Teruomi(2092)
Baba Masahiro(2398)
IVL 4R  2017.4.9

1. e4 c5  2.Nf3 d6  3.Bb5+ Nd7[Moscow Variationです。ナイドルフは相手の十八番なので、外してみます。] 4. d4 cxd4  5. Qxd4 e5  6. Qd3 a6  7. Bxd7+ Bxd7  8.c4[いい手かは別として、d5とb5の両方を抑えにいきます。]8. … h6[ここでNf6とする手にはBg5からBxf6を考えていました。2N vs 2Bとなりますが、d5に強力なアウトポストが生まれます。]  9. Nc3 Nf6  10. O-O Be7  11. Be3?![a4としてあくまでb5を抑えにいく方がよかったみたいです。] O-O  12. h3 Rc8  13. Rac1 Qa5  14. Rfd1 b5 15. c5 dxc5  16. Nxe5 Be6  17. Nd5 Bxd5  18. exd5 c4  19. Qf5 Qc7  20. Rd4?![cポーンがピンなのを生かしてb3が良さそうです。20. b3 Ba3  21. bxc4! Bxc1  22. d6 ±…らしいです。Stockfish8によると。] Bc5  21.d6[パスポーンを捨てるのはもったいないですが、実戦的な手と思います。] Bxd6 22. Ng4 Nxg4 23. Rxg4 Rfe8 24. Bxh6 Bf8??[24. … g6!  25.Qc2 Re6 T] 25. Qf6?[Bxg7 Bxg7  26. Qf6 Kf8  27.Qxg7+ Ke7 +-で勝ちでした。] Qe5  26. Bxg7 Qxf6  27.Bxf6+ Kh7  28. Rc3 Rc6 29. Rf3 Ree6  30. Bc3 f6 31. Rh4+ Kg6  32. Rg4+ Kf7  33. h4?[ここまではまだ白がよかったんですが…。33.a3 ] b4T 34. Bd2 Re2  35. Rd4 Rd6  36. Be3 c3  37. bxc3 bxc3  38. Rc4 c2  39. Rc7+ Ke6?40.Bf4?[40. Kf1! c1R+  41.Rxc1 Rxa2 ±] Rd1+  41. Kh2 Bd6  42. Bxd6 Kxd6[ここでタイムアップです。私は負けたーと思っていましたが、まだRfc3として戦えたようです。] 0-1  まだ羽生さんとは試合をしたことがなかったので当たりたかったのですが…残念。

COMMENTS & TRACKBACKS

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  1. By ビギナーポーン

    こんにちは。
    いつも楽しみに記事を読ませてもらっています。
    以前は回答もいただきありがとうございました。

    羽生さんと対局する日が楽しみですね。
    日本トップクラスの面々の中に、将棋界の羽生さんや青嶋さんも入るのですね。

    何年か前に、将棋電王戦のスペシャル企画として、羽生さんと元世界チャンピオンのガルリ・カスパロフさんのチェス対局をやっていましたね。
    解説が塩見亮さん、審判が小島慎也さんでした。
    チェスも一手一手、映像で解説を入れてもらうと、非常にわかりやすいです。
    チェスが将来、将棋や囲碁と同様に解説付きのメジャーな映像で観戦できるようなシステムを切に願います。

    ところで初心者からの質問ですが、よろしいでしょうか?

    チェスは序盤、中盤、終盤にそれぞれ何を目指していくのがベストなのか・・・
    また、チェスの形勢判断の基準はなんでしょう・・・

    このところ、わからなくなってきました。

    私も初心者ながらに対局も何局かこなしてきました。(ネット対局であったり、盤を挟んで対人であったり)
    自分なりに対局心得を持ちましたので、書いてみます。
    ご指導ください。
    まず、駒組みをしていきます。中央にポーンを進めたり、ナイトを繰り出したり、またキャスリングしてキングをかためます。
    その中で、チャンスがあれば駒得を狙いにいきますが、もちろん、そうそう駒得にはさせてくれません。
    むしろ、駒損にならないようにするので精一杯です。
    技をかけたつもりが、逆にかけられていた・・・なんていうこともよくあります。
    一度駒損(たとえばビショップ1個損とか)になると、余程でないと(相手がポカでもしてくれないと・・・)、ジリ貧のまま終局です。
    中盤で相手は駒得になったら、駒交換をどんどん望んできます。単純化を狙うという事らしいのですが、こちらはなるべく拒否して粘ります。
    もちろん、逆にこちらが駒得になれば、こちらから交換をしかけていきます。
    終盤、キングを攻める有効な手がない時、こちらの駒を守らなくてもいい時、相手のポーンをパクパクと食べにかかります。
    このへんは将棋ではやらない手順ですね。
    最終盤、キングとポーンになった時は、ポーンを昇格させあう戦いになります。
    先にポーンをクイーンにさせれば、ほぼ勝ち!
    キングも流れ弾に当たらない状況であれば、囲いでのんびりさせないで、前線に繰り出していきます。
    相手ポーンの回収、こちらのポーン昇格のボディーガード、相手のポーン昇格の妨害、チェックメイトの手伝い、と、キングは大忙しです。
    こんなところでしょうか・・・

    局面をコンピュータに解析させれば(最近、自分の棋譜をコンピュータ解析するというやり方を取り入れました)、はっきりと優劣の点数表示が出ます。
    将棋は形勢判断の基準は駒の損得、駒の働き、玉(キング)のかたさ、手番となっています。
    チェスも同様と考えていいのでしょうか。

    • By info

      ビギナーポーンさん、こんばんわ。コメントありがとうございます。
      形勢判断については、私もはっきりしたことをいえるほどの実力がない、というところでしょうか。それが、トップクラスにはあと一歩という結果になっていると思います。
      コンピューターソフトについては、歴史的にも、持ち駒がないというチェスの特性からいっても、将棋と比べてもずっと進んでいるので、少なくとも日本では、簡単に入手できるソフトが大会に出れば、ほぼ間違いなく優勝するのでは?と思います。
      さて、将棋でもチェスでも、それぞれの人にそれぞれの棋風があると思います。自分が始めた頃は、あまりポジショナルプレイ(駒の配置重視)をするという概念がなく、ただ駒の損得とタクティクスをどう決めるかだけ考えながらチェスをしていたので、駒得して喜んでいたら、全然駒の働きが悪く、攻め潰されて終わり、みたいな試合が多かったように思います。
      目指すものを一言で言うのは難しいのですが、Spielmannという人の言葉を借りると、序盤は本のように、中盤はマジシャンのように、終盤は機械のように指すという言葉通りでしょう。やはり序盤をあるていど本で覚えて、実戦を多くこなして試す、知らない定跡を指されたら後で調べる、タクティクスやエンディングは問題集を解いて覚える、というのが最初に自分がやっていた方法でしたが、これでもそこそこのレベルはいきます。
      まあ、最初のうちは、あまり考えすぎずに楽しんでプレイしたらよろしいかと思います。

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