全日本チェス選手権2019の展望

全日本チェス選手権2019の展望

さて、ゴールデンウィークが近づいてきました。恒例の全日本選手権があるのですが、今年は例年と事情が違います。JCAが解散し、NCSが発足して初の全日本選手権となります。今までの全日本選手権との相違を挙げていきましょう。ちなみに昨年の全日本選手権も表記上、2019年全日本選手権でしたが、どうしてこういう表記にしたんでしょうね。ちょっとややこしいです。

参加者数は大幅増、ラウンド数が10ラウンド

今年は4月29日、30日、5月1日、2日、4日の5日間、10ラウンドの大会となりました。タイムコントロールは同じ(40手90分+30分+30秒/手)となります。

参加者数が57名(4月22日現在)となっており、すでにエントリーは締め切っていますので、ほぼ確定ですが、例年は40~50名でしたので、大幅に増えたことになります。10ラウンドでも、スイス式トーナメントとして勝者を決めるには十分なラウンド数ですので、増やすことには問題ないと思いますが、それなら繰り下がりの形よりは、予選での選考数を増やすほうがよかったですかね。私なんかは予選ギリギリだったので、ハラハラしちゃいました?!どちらにせよ、来年以降は制度自体が変更になる可能性があります(例えば、NCSには段位制度などはありません)。

ゴールデンウィークオープンが50名限定(現在のエントリーは41名)なので、そちらとの兼ね合いもあるかもしれません。せっかくですから、なるべく多くの人が大会に参加できた方がいいですよね!

会場が変わりました。5月3日が中日。

今年は会場が品川区立総合市民会館(通称:きゅりあん)に変更になりました。大井町駅の駅前で、便利な場所です。昨年使われた池上会館は、閑静な場所にあって施設自体は悪くありませんでしたが、池上駅自体もちょっと不便で、駅からも遠かった(徒歩15分くらい?)ので、それに比べると、大分アクセスがいい場所になりました。

今年も5月3日が中日となりました。中日の設定は賛否両論ありましたが、ゴールデンウィークですし、会場の手配が難しいのは仕方ないかと思います。ちなみにゴールデンウィークオープン2019も同じ会場になりますが、こちらは5月2日、3日、4日となります(中日はない)ので、ご注意ください。

実質的な運営メンバーは昨年と同じ

昨年と組織が変わりましたが、現場での運営メンバーは変わらないようです。東京チェス選手権でも素晴らしい運営をして頂きましたので、主導権が移ってよりいい大会運営をして頂けるのではと期待しております。

NCS初の全日本選手権の勝者は誰の手に!?

今年は参加者が増えましたが、やはり優勝争いはスタート順位10位くらいまでのメンバーになりそうです。FIDEレート2000以上のメンバーは下記になります。

特にIM Kojima、IM Nanjo、FM Aoshimaの3選手はFIDEレートが2300を超えて抜き出ており、実力も伯仲しています。今年は残念ながらTu選手が出場しておりませんので、この上位3名の直接対決の結果と、彼らが第2グループのメンバーにどれくらいポイントを落とすかで、優勝の行方が決まりそうな気がします。その第2グループにも、オリンピアードメンバーのCM Matsuo、Otawa、FM Yamada各選手もいますし、さらには、2年前に圧巻の優勝を演じたNoguchi選手も出ています(レートは1975)ので、そのあたりの選手が一発かます可能性もあります。例年よりは参加者数が多く、ラウンド数が少ないので、意外な選手が入賞に絡んでくるかもしれませんね。個人的には、IM Kojima選手にそろそろ優勝してもらいたいところです。

毎年恒例の全日本選手権ですが、今年は組織替えとなり、選手にとってはより集中できる環境になって、名局が多く生まれると期待されます。5日間の熱戦に期待しましょう!…え、私ですか?私は今年はベテランの意地を見せて、いつも通り勝ち越し以上を狙いたいと思います…。

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