チェスとコンピューター
今日は、チェスコンピューター(ソフト)について簡単にお話しします。
将棋や囲碁でもコンピューターソフトはありますが、最近になって、やっとプロと対戦して勝利をあげるようになった、というくらいでしたか。ただ、この手のことというのは暗黙の了解というか、プライドというか、世界一(チャンピオン)がコンピューターに負けたとあっては、沽券に関わる訳で、なかなか対戦が実現しないものと思います。
チェスはいち早くコンピューターの開発が行われ、1988年に「ディープ・ソート」が有名なGM(グランドマスター)ベント・ラーセンに勝利。1996年には「ディープ・ブルー」がついにガリー・カスパロフに勝利します。1997年には6番勝負で、「ディープ・ブルー」がカスパロフに勝ち越しを決めました。
このことと関連して、カスパロフは、羽生さんとの対談の中で、「人間はその日の体調などで、実力が大きく左右される、一方コンピューターは、常にベストな状態だから、両者が対戦した時、人間が1勝でもできれば、人間の方が強いということになる」と話しています。
2003年ごろになると、一般的に普及しているコンピューター用のソフトでも、GMと互角以上に渡り合えるものが出現し、近年では、普通に我々が入手できるソフトに、GMが勝てないという事態になっています。
例えば、Chessbase社で販売されているFlitzが代表例ですが、現バージョンの1つ前のFlitz 14について、レイティングが3150である、と評価されています。こういうソフトが10,000円を切る値段で購入できるわけですから、ちょっと複雑ですよね。ちなみに、ダウンロード販売もあります(英語サイト)ので、検討戦のお供にいかがでしょう?
ところで、最近、将棋界でも大騒ぎになった、電子デバイスを使った不正問題。幸い三浦さんの不正の証拠はないということで、名誉が回復されましたが、チェス界ではすでに、世界的な大会で数件の不正行為が発覚しており、いろいろ対策が強化されつつあります。このことについては英語版のWikipediaの記事を和訳した記事を発見しましたので、そちらを読んでいただくと、よくわかるかと思います。記事へのリンクはこちら(Hatta Masayukiさんのブログ)になります。
なんとなく、まとまりのない文章になりましたが、今日はこのくらいで。
(ちなみにアイキャッチの画像は、サンノゼに旅行で行ったときに博物館で見たものです)
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