最近世界レベルの試合で、指されるルイロペスというとBerlin Defenceばかりになりましたが、我々のレベルの試合ではまだChigorin Defenceも多く指されています

□Anatoly Karpov(2700)
■Wolfgang Unzicker(2535)
Nice 1974

1. e4 e5 2. Nf3 Nc6 3. Bb5 a6 4. Ba4 Nf6 5. O-O Be7 6. Re1 b5 7. Bb3 d6 8. c3 O-O 9. h3 Na5 10. Bc2 c5 11. d4 Qc7 12. Nbd2 Nc6 13. d5 Nd8 14. a4 Rb8 15. axb5 axb5 16. b4[b4をついてポーンの形を固定すると同時にc5のマスを抑えてしまいます。]

Nb7 17. Nf1 Bd7 18. Be3 Ra8 19. Qd2 Rfc8 20. Bd3 g6 21. Ng3 Bf8 22. Ra2 c4 23. Bb1 Qd8 24. Ba7! [唯一のオープンファイルであるAファイルを抑えることは非常に重要ですが、こういう手段はなかなか思いつかないものです。]

Ne8 25. Bc2 Nc7 26. Rea1 Qe7 27. Bb1 Be8 28. Ne2 Nd8 29. Nh2 Bg7 30. f4 f6 31. f5 g5 32. Bc2 Bf7 33. Ng3 Nb7 34. Bd1[気が付いた時にはAファイルとHファイルの進入路の両方をしっかり押さえられて、黒の駒は身動きが取れません。]

h6 35. Bh5 Qe8 36. Qd1 Nd8 37. Ra3 Kf8 38. R1a2 Kg8 39. Ng4 Kf8 40. Ne3 Kg8 41. Bxf7+Nxf7 42.Qh5 Nd8 43. Qg6 Kf8 44. Nh5 1-0

派手なタクティクスが一切ない試合でしたが、ジリジリ相手を押し込んで、反撃のすべを与えないさし回しは、さすがKarpovという内容でした。