定跡研究

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マイナー定跡への誘い Budapest Gambit②
Budapest Gambitの2回目です。 この定跡がはやったのは1920年頃と言われており、当時はBudapest Gambitを避けるために、みんな1.d4 Nf6 2.Nf3を指すようになったとまで言われたようです。 前回の4.Nf3のラインでは、その後すぐe3を突くため、c1の黒マスビショップの展開が遅れるな...
マイナー定跡への誘い Budapest Gambit①
今回は久しぶりに定跡の記事を書こうと思います。SNSを見ていると、時々使用する定跡についての議論が見られますが、皆さんは何を指しますか?ルイロペス、シシリアン、イングリッシュ、カロカン…、どの定跡がメジャーかマイナーかは議論があると思いますが、私は比較的マイナーな定跡や変わったサイドラインを指すのが好きです。あくまで私...
初心者が学ぶべき定跡④ーフレンチディフェンスー
久しぶりに定跡シリーズの第4弾、フレンチディフェンス(French Defense)について解説します。フレンチディフェンスとは、白の初手1.e4に対してe6と受けるもので、e4への応手としては、データーベース上、c5、e5に次いで3番目に多い手となっています。日本のチェスプレイヤーの中でも、人気のある作戦ですので、覚...
初心者が学ぶべき定跡③ーカロカンディフェンスー
e4を指すものにとって、ルイロペス、シシリアンディフェンスへの対策は白番でも不可欠なのですが、黒番のレパートリーとして勧める定跡というのは、ちょっと迷う感じです。イタリアンゲーム(1.e4 e5  2.Nf3 Nc6  3.Bc4)なども、黒番でe5を指す場合は否応なしに対策が必要ですし、そもそも最近はd4を指す人が多...
初心者が学ぶべき定跡②ーシシリアンディフェンスー
1手目e4に対しての応手として、おそらく一番多く見られるのが、1. ... c5、シシリアンディフェンスです。いろいろなバリエーションがありますが、白はセンター、キングサイドでの優位性を主張しようとするのに対し、黒はクイーンサイドからのカウンターを狙います。 大きく分けると、白が3手目でd4とつくオープンシシリアンとつ...
ギャンビット(Gambit)とは
チェスで、序盤にわざとポーンを(1個もしくは複数個)相手にとらせ、代わりに展開やテンポを得ることをギャンビット(Gambit)といいます。将棋でいうと「突き捨ての歩」が一番近いでしょうか。 将棋の場合は、駒が循環するので、1歩では優劣がつきにくいかもしれませんが、チェスの場合は、ポーン1個でも捨てたら戻ってきませんので...
初心者が学ぶべき定跡①ールイロペスー
チェスを始めてしばらくすると、必ず突き当たる問題としては、「定跡は何を覚えるか」です。 以前の記事で、おおざっぱに5手くらい覚えればいい、と説明しましたが、やはりそれでは、対応しきれないわけで、一つは中盤くらいまで並べて勉強して、ある程度理解できている定跡が欲しいものです。 私は1手目、ほとんどe4(ポーンをe4へ進め...
シシリアンディフェンスの一変化
今日は、2013年に行われた世界チャンピオン決定戦の予選(FIDE Candidates London)で、Carlsen, Magnus対Gelfand, Borisの試合を載せます。白番のカールセンが勝った試合ですが、Sicilian Defenceで3.d4としない変化を使っています。 1.e4 c5 2.Nf3...
Ruy Lopez Chigorin Defenceの名局
最近世界レベルの試合で、指されるルイロペスというとBerlin Defenceばかりになりましたが、我々のレベルの試合ではまだChigorin Defenceも多く指されています □Anatoly Karpov(2700) ■Wolfgang Unzicker(2535) Nice 1974 1. e4 e5 2. N...