日本チェス連盟改めNational Chess Society of Japan(NCS)が発足
すでに数人の方がブログやSNSで発信しているように、日本チェス連盟のホームページが公開されましたが、ここに来て、問題が発生し、急遽組織名称の変更を行うことになったとのことです。新しい名称は「National Chess Society of Japan」(以下NCSと略します)ということになったようです。
[blogcard url=”http://japanchess.org/”]
スムーズに組織移行してほしかったのですが、やはりというか何というのか、こういうときに必ずもの申す人たちがいますので、トタバタは避けられないようです。私は、長年JCAに所属して、チェスの愛好者であり、ほどほどのレベルのベテランではありますが、あまり政治的な活動をしたことはなく、海外の大会に参加した経験もありません。そういう人物からみて、思ったことを書いて見ます。
競技者のための組織が必要
昨年末JCAが突如解散するということになりました。どういう働きかけがあったのか私にはわかりませんし、それが反発を招く一つの理由ですけど、競技者のための組織が必要というのは間違いないです。日本にはほとんどチェスのプロ競技者はいませんが、それでも、大会を開催したり、会員の情報等の管理やFIDEをはじめとする諸団体との連絡などを行うための組織が不可欠です。例年通り全日本選手権などを開催するためには、こういう形もやむを得なかったのではないでしょうか。こういう状況で、普段から大会運営等に大きく貢献してきたメンバーが暫定的に主導権をとって、組織を作っていこうという話ですから、感謝されこそすれ、批判される筋合いはないと思うんですけどね…。
また、スポーツの統括組織ですから、本来、普段から競技に情熱や時間を傾けている人、実際に結果を出している人の意見、意向が優先されるべきかと思います。そういう意味では、JCAの旧執行部よりもNCSの暫定執行部の方が断然優れているのは間違いないです。民主的という意味では、旧JCA会員全体の意向が何らかの形で確認されるべきでしたし、円満な組織継承が良かったのでしょうけど、批判的な少数意見にすべて忖度していたら、話が進まないです。
商標登録問題
どなたがなさったのかわかりませんけど、「日本チェス連盟」が急遽発足すると決定した前後に、この名称で商標登録がなされていると判明し、急遽名称変更を余儀なくされました。
[blogcard url=”http://japanchess.org/2019/02/organaizationnamechangejp/”]
正直、チェスをするための新しい組織作りが継続できるなら、名称などはどうでもいいと思うのですけど、理想をいえば、一般的にわかりやすい名称をつけたいですよね。NCSはちょっとなじみにくいというか、わかりにくいところがあります。これが金銭目的であるなら、たいした見返りは期待できないですし(出願には印紙代や登録料もかかります)、何か崇高な目的があるなら、是非主張して頂きたいですが、いかがなものでしょうか。
ちなみに…当サイトのドメイン名が偶然似たものになっていますが、これは日本チェス連盟の話が出る遙か前に取得しておりますので、特に意図はありません。必要であれば、使用権も放棄いたしますので、ご相談くださいね(苦笑)
強いていえば…
繰り返しになりましたが、JCAが急に解散するということになって、NCSはあくまで別団体、今後日本でチェスの大会に参加する場合、NCSへの加入が必要というアナウンスがなされました。内容が形式上だけのものになるとしても、事前にJCAの全会員に今後の意向のヒヤリング(アンケート)と詳細な経緯の説明を行った上で、希望すれば会員資格の継承手続きを行うべきだったと思います。現状では、Web上の入会フォームも準備中で、大会に出たい場合にどのようにしていいかわかりませんし、普段大会に参加しない会員や執行部と面識のない会員にとっては、訳もわからず急に放り出された形になり、軽視されていると感じるのもわからなくはありません(主にJCA側に責任のある問題だと思いますが)。
NCSを応援しましょう!
最後になりますが、個人的にはヒーバート由美子さんや山田明弘さんをはじめ、執行部の皆さんに感謝と応援をしたいと思います。何分土曜勤務もあるので、ろくに大会に出れていませんが、自分にできる形で支援したいと思います。
COMMENTS & TRACKBACKS
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いつも楽しみに読ませて頂いております。
日本チェス連盟、の名称は九州のチェス愛好家の間で新組織が発足する前から静かにあたためられていたようです。
(商標登録した方のfacebookをさかのぼって調べました)
10万円以上する日本チェス協会の印象が作ってあったり、約款を拝見する限りはチェスの普及と発展を目指した良心的な内容に思えます。
新組織がJCFを冠することが発覚した時点で、活発に連絡をとりあっているようにみえるので、もっとすっきりしたやり方はなかったのか少し残念でした。
松本、渡井JCAとの対立の歴史も想像も絶するゴタゴタがあった様子でむしろこの名前を継承せずに全く新しい名称となったのは良いことだと思います。
コメントありがとうございます。
志す方向性が同じであれば、協力できるはずですが、現実はそうならないことが多々ありますね。
本来はJCAが存続している間に、評議会などが行われているべきでしたが、急な話でもありましたので、日本のチェス界全体で協力的にことを進めないといけないと思います。
私はNCS関係者です。
九州の方、Sさんがその名称を温めていたことは知りませんでした。ただ言えるのは日本チェス連盟はFIDEに加盟するなら99パーセントそうなるのが自然な名称だということです。半世紀前に日本チェス連盟があり、日本チェス協会と対立していたことは後になって知りました。
彼が商標登録申請をしたのは、私たちが組織立ち上げを決めた11月以降、2018年12月25日です。彼は12月25日当日の私へのメールで名称について何も言及しませんでした。つまり、発表前の私たちの情報を聞き及び、秘密裡に事を進めたのでしょう。私たちは直前に気がつき、1月末に別な名称で法人申請しました。そのために大きな損害が出ましたが苦渋の決断でした。
Sさんの申請時期と私たちNCSの申請時期が重なったのは偶然ではありません。私たちへの応援を装いつつ、その後Sさんから彼の友人を役員にするならよしというメールが届いたからです。後で彼から特定の人を排除していると批判を受けました。私たちが理由なく特定の人を排除したことはありません。その要求が通らなかったからか、Sさんの申請は現在取り下げられています。
また、私たちはJCAでも反JCAでもありません。まったく新しい日本の組織です。ご理解いただけますと幸いです。